生き生きとした感性、グラシエラの魅力
メキシコの写真界を象徴する82歳の女性フォトグラファー、グラシエラ・イトゥルビデ。メランコリーと反乱、フェミニストとしての信念と詩情が絡み合う作品を生み出す、偉大なアーティスト。ディオールが支援する「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」を機に、グラシエラ・イトゥルビデの肖像に迫ります。
BY TANCRÈDE BONORA
命を宿した、深黒。レースのように軽やかな白。そして、嵐の空に光が差したような明るいグレー。眼差しに宿る感情や、痛みの沈黙、反乱の叫びを伝えるのに、グラシエラ・イトゥルビデにはそれ以外の色は必要ありません。 |
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