DIOR_HC_FW24_240624_04_0500

© LAURA SCIACOVELLI

Ancient
Grace

古代の気品

2024-2025年秋冬 オートクチュール コレクションのルックを通じて語られるのは、古代と現代の狭間に息づく、スポーツと洋服の物語。それは、躍動する身体の美しさと、エレガンスと機能性の融合によって結ばれた運命の絆。クチュールの真髄への回帰です。

img20240622_09592989 copy

© Raphaël Gaultier

神々しく、そして果てしなくコンテンポラリー。鮮やかな色彩を纏った、メッセージ性あふれるインスタレーションのなかで、2024-2025年秋冬 オートクチュール コレクション ショーのモデルたちが次々に登場します。舞台の壁を彩る、多種多様なアスリートたちは、フェイス・リングゴールドによってロサンゼルス市内を走る地下鉄のシビックセンター駅構内に描かれていたモザイク画を、インドのチャーナキヤ工房とチャーナキヤ工芸学校が刺繍で再解釈したもの。彼女の代表的なポスター作品『Freedom Woman Now』『Woman Free Yourself』も再現され、ショーにリズムを与えます*。マニフェスト的メッセージが込められたこのインスタレーションには、マリア・グラツィア・キウリが毎シーズン積み重ねてきた、ファッションと社会における女性の身体の位置づけについての考察が凝縮されています。身体的パフォーマンスと洋服の関係を、洋服の構造に疑問を投げかけることで、ポエティックに考察する試みです。

* これらの作品はそれぞれ、フラッグの形式で、会場外のファサードと会場内に掲げられました。

DSC_0884

© Adrien Dirand @faithringgold @acagalleries

モデルたちのウォーキングに合わせて揺らめく、マリア・グラツィア・キウリによる作品の数々。フリンジ、ドレープ、プリーツはタンクトップ、ドレス、パンツに姿を変え、古代の女神にインスパイアされた、はかなげなシルエットを生み出します。クチュールの手法で再解釈されたのは、過去と現在のアスリートにオマージュを捧げるスポーツウェア風のワードローブ。Tシャツのリブを繊細なグログラン リボンに付け替え、ジャージーにはシルクや、さまざまなゴールドトーンのメタリックヤーンを施しました。ミラーのモザイク刺繍を全面にあしらったスポーツシャツやバスローブが、精巧なサヴォワールフェールを物語り、洗練された魅力を醸し出します。

DSC_0782

© Adrien Dirand @faithringgold @acagalleries

DIOR_HC_AW24-25_LOOK_03

アクセサリーには、古代文化のインスピレーションを採用。例えば、シューズは、グラディエーター サンダルの伝統的なスタイルを受け継ぎ、足首から膝下までを包み込むレースアップで装飾。ルックを惹き立てるアクセントとしてフェザーや刺繍を散りばめたアイテムのほか、パールのように眩いバロックビーズをあしらったモデルも登場します。バロックビーズは、カフブレスレットやリング、イヤリングにも使用され、アイコニックな「ディオール トライバル」を彷彿とさせます。フラットサンダルに飾ったジャージー素材のクチュールリボンはドレスにしっくりと馴染みます。反逆的な精神を感じさせるアクセサリー、ブラックレザーのダブルベルトは、ホワイトのアウトフィットとの組み合わせで登場し、ウエストを強調しながらルックにさりげないコントラストを効かせました。自由でパワフルなフェミニニティをさまざまな形で表現したコレクションです。

0J0A1745

© Prarthna Singh © Chanakya School Of Craft

DSC_0862

© Adrien Dirand @faithringgold @acagalleries

NEWS PODIUM
 / 
00:00
NEWS PODIUM
 / 
00:00
DIOR_HC_FW24_240624_04_0500
img20240622_09592989 copy
DSC_0884
DSC_0782
DIOR_HC_AW24-25_LOOK_03
0J0A1745
DSC_0862